今回から、3Dプリンター初心者の方向けに紹介・講座系の記事を書いていきたいと思います。
まずは3Dプリンターを買うときに同時に買っておきたいものを紹介します!
工具・道具
ヘラ
ヘラは3Dプリンターのプラットフォーム(ビルドプレート)から印刷物をはがすのに利用します。
金属のものやプラスチックのものなどがあるので、用途に合わせて購入しましょう!
TRUSCO(トラスコ) へら Y型 直刃 60mm TS-204
金属製のヘラです。刃先が鋭いので、頑丈に張り付いている印刷物もはがしやすいです。
切れ味が鋭いので取扱注意!間違えるとプラットフォームや印刷物を削ってしまうことも。
一本買えば買い替える必要もないので、かなり経済的でおすすめ。
広範囲に付いたサポートをはがすのにも使用できます。
SK11 カーボンスクレーパー 65mm
プラスチック製のヘラ。プラスチック製なのでプラットフォームや印刷物を傷めづらいです。
余りにもプラットフォームと印刷物が強固に張り付いている場合、刃先が曲がってしまうことも。
価格はかなり安いので、壊れたら買いなおすくらいの気持ちで買ってもいいと思います。
カッター・アートナイフ
サポートをはがしたり、印刷したものを加工したりするために使用します。
できれば切れ味のいいものを選ぶほうが、きれいに仕上がりますし安全です。
オルファ商品紹介みたいになっちゃいました……
オルファ(OLFA) ハイパーAL型
大型カッター、幅広のサポートなどを一気に切ることができます。
おすすめなのはこの黒刃セット。比較的粘りのあるABSなどの素材を簡単に切断できます。
黒刃は切れ味がかなり良い代わりに、切れ味が長持ちしません。
購入するときは追加の替え刃も買うことをおすすめします。
オルファ 細工カッター 141BS
小型カッター、大型カッターでは入りづらい隙間などに入れやすいです。
あまり大きなものを印刷しない方は大型カッターよりも取り回しがいいかもしれないです。
また、刃先が30度でかなり鋭角な作りなので、細かいサポートが外しやすいです。
オルファ アートナイフ 10BS
細かい部分の調整や、サポート外しに役立つアートナイフ。
小型カッターよりも細かい部分はこちらのほうが使いやすいです。
一本あると結構役に立ちます。
こちらのモデルは持ち手の金具が錆びやすい気がします。
カッター関係
オルファ(OLFA) 安全刃折処理器ポキ
カッターの刃は割と処理が面倒くさいが、これがあれば刃先を少し差し込んで折るだけなので手軽。カッターをよく使う人は買っておいたほうがいいと思う。
先ほど紹介した黒刃はすぐ切れ味が悪くなるので、この商品で切れ味が悪くなったらすぐ折ることが可能です。
オルファ(OLFA) カッターマットA3
刃物を使って作業するうえで、カッターマットは必須だと思います。
机を傷つけてしまう可能性を防ぐことができます。
また、カッターマットの上に印刷物を置くことによって滑り止めのようにも使用できます。
やすり
3Dプリンターで印刷したものは当初の設計よりも、多少収縮して印刷されます。
素材の関係上仕方がないことなので、設計時点で考慮できればいいですがなかなか難しいです。
パーツがわかれているものなどは、かみ合わせが悪くなりやすいので、やすりで削って修正することが多くなると思います。
SUN UP ダイヤモンドヤスリ 3本組
棒ヤスリはなんにでも使えるので1セット持っておくことをおすすめします。
穴を広げたり側面を削ったり、エッジを落としたり色々なことに使えます。
プラスチックを削るだけなのでかなり長持ちするでしょう。
接着剤
大まかに接着剤と書きましたが、これは印刷物同士を接着するものと、印刷時にプラットフォームに塗布することにより安定性を高めるもの、両方を指しています。
アクリサンデー アクリル接着剤
個人的には最強だと思う接着剤。PLAやABSの接着にはこれ一本でOKです。
物体同士を溶かしてくっつけるので強度はかなりあります。
唯一難点があるとすれば、サラサラの液体なので、扱いが難しいです。
また関係ないところに垂らしてしまうと表面が少し溶けてしまうので、注意が必要です。
筆者はこの接着剤のおかげで、分割印刷の苦手意識がなくなりました。
トンボ鉛筆 スティックのり 消えいろピット
プラットフォーム(ビルドプレート)がつるつるしていたり、フィラメントが定着しづらい場合は先にプラットフォームに塗布しておくことでフィラメントを安定させることができます。
PC(ポリカーボネート)のようなエンプラを印刷できるプリンターではよく、カーボン素材を使ったプラットフォームが用いられます。
そのようなプラットフォームはかなり定着性が悪いことが多く、接着剤を塗ることで印刷成功率が上がります。
印刷物がベタベタすることがありますが、それは洗えば取れるので問題ありません。
ケープ スーパーハード 無香料
これも個人的には最強の安定剤。プラットフォームに均一に塗布することができます。
スティックのりの場合は塗りムラで完成度が左右したり、無駄にベタベタすることがあります。
ですがこのヘアスプレーだとワンプッシュなのでとても楽です!
電動機材
ルーター
削ったり切ったりするのは手作業でもできますが、電動工具を用いるなら負担を減らすことができます。
絶対的に必要というわけではありませんが、あると便利だと思います。
プロクソン(PROXXON) ミニルーター MM20・MM30
安価でそこそこパワーのあるルーター。先端につけるビットにもよりますが、穴をあけたり、穴を広げたりすることができます。
溝のバリ取りなどにも使用できます。入門用の道具におすすめ。
MM20は速度コントロールなし、MM30は速度コントロールありです。
個人的には速度コントロールがあるものをおすすめします。
リョービ(RYOBI) ホビールータ HR-100
有名な工具メーカーRYOBIのルーター。速度変更が可能。
かなりパワーがあるので、ガンガン削るのにおすすめ。
ビットを変えれば切断するのに使うことも可能です!
AUTSCA ミニルーター
色々付属していてお得そうなルーター。筆者はこの商品を使ったことがないので評価はしづらいですね。
値段もかなりお得なのでレビューなどを見て、購入を検討してください。
ルーターの回転部分を延長できるマウントがあるのでそれが魅力的です。
ルーターは長時間持っていると重いし振動してなかなかに疲れますので……
ペンサンダー
サンドペーパーをかけるのもなかなかに疲れる作業ですよね。
ペンサンダーがあれば広範囲をサクサク削れますし、細かいところを削れるのでよくサンドペーパーをかける方はおすすめです。
プロクソン(PROXXON) ペンサンダー
比較的廉価なペンサンダー。先端の形状が色々あり、角張った部分のサンディングも可能。
表面処理が比較的楽になるので、おすすめの機材です。
汎用品のサンドペーパーを、先端の形に切り取って両面テープで張り付けて使用している方もいらっしゃいます。
GSIクレオス Gツール GT06 Mr.ポリッシャーPROIII
こちらは少々高いですが、高耐久高信頼性のペンサンダーです。
プロクソンのものよりも評価は高いですが、機能としての性能はあまり変わらないもようです。
長く使いたい方はこちらのモデルをおすすめします。
フィラメント乾燥機
PVA(水溶性フィラメント)やPC(ポリカーボネート)、TPU(弾性樹脂)などを扱うときはできれば乾燥機をかけてから、印刷したいです。
特に今あげたフィラメントは普通においているだけで、空中の水分を吸収しやすく、ノズルを通るときにフィラメントが吸収した水分が気化し、気泡になりやすいです。
それを防ぐために、印刷する前に、フィラメントを乾燥させる必要があります。(絶対ではないです。)
またABSやPLAにも効果があるので、予算に都合がつく方は用意することをおすすめします。
Aibecy【eSUN】eBOX
防湿・防塵、温度・時間調整、重量計測など多機能な乾燥機。
フィラメントの収納などにも使え、一台あるととても便利です。
フィラメントを多く所有している人は、フィラメントをすぐに使い切らないと思うので、この機材があれば品質を保てます。
また、ナイロンなど特殊なフィラメントは必ず乾燥させてから印刷しなければいけないので、特殊なフィラメントで印刷したい方には必須です。
IFUDO ドライフードメーカー
専用のものではありませんが、ドライフードを作るための機械を改造して乾燥機を作っている方もいるようです。
詳しくは調べてほしいのですが、食品を入れるバスケットの底面を、切断し取り除くことによって、フィラメントのスプールがピッタリ入るようになるらしいです。
簡単ではありませんが安く済ませたい方にはおすすめです。
保管
防湿BOX
フィラメント乾燥機でも書きましたが、フィラメントは湿気に弱いです。
3Dプリンターをよく使う人でない限り、フィラメントがすぐになくなることはないと思います。
なので保管用に、防湿BOXがあるといいと思います。
ナカバヤシ キャパティ ドライボックス 防湿庫 27L
フィラメントを横置きしてちょうどよく収まるサイズの防湿BOXです。
筆者も利用していて、フィラメントの箱ごと収納する場合は5~6個、フィラメントのスプールで保管するなら6~8個ほど収納できました。
シリカゲルを使って湿気をとっているため、保管するためのものであり、乾燥させるためのものではないことを注意してください。
岩崎工業 保存容器 ナチュラルキーパージャンボキーパー 14.5L (LL)
保管するフィラメントが1~3くらいの場合は、フィラメントのスプールのサイズによりますが、こちらの箱でも大丈夫だと思います。
先ほど紹介したものよりも密閉性が低いため、早く使い切る人向け、またただ置いておくのが不安な人向けにいい商品です。
シリカゲルを購入して、フィラメントと一緒に入れましょう。
乾燥剤
防湿BOXはただ外からの湿気を中に入れないだけの仕組みなので、内部の湿気をとるには乾燥剤が必要です。
乾燥剤にもいろいろな種類がありますので、用途に合ったものを購入しましょう。
KING 強力乾燥剤 オゾ 超即効タイプ
こちらは超強力タイプなので、一瞬で効果がなくなってしまいますが、持続時間の長い乾燥剤と一緒に入れることにより真価を発揮します。
防湿BOXを長く開放してしまったときなどに、入れれば湿気の被害は最小限で済みます。
HAKUBA 湿度調整剤 エースドライ100
繰り返し利用できるタイプで経済的な乾燥剤です。
色が変わったら、天日干しするだけという簡単仕様。
よほど開け閉めしない限りは、そう簡単に色が変わることはないと思います。
最後に
筆者が必須だと思うもの
リンクは別タブで開きます。
- TRUSCO(トラスコ) へら Y型 直刃 60mm TS-204
- オルファ 細工カッター 141BS
- オルファ(OLFA) 安全刃折処理器ポキ
- オルファ(OLFA) カッターマットA3
- SUN UP ダイヤモンドヤスリ 3本組
- ナカバヤシ キャパティ ドライボックス 防湿庫 27L
- HAKUBA 湿度調整剤 エースドライ100
防湿BOXなどは複数フィラメントを扱う方のみでも大丈夫です。
(本当はフィラメントは使い終わったら、入れっぱなしにしないでいちいち防湿BOXに入れたほうがいいと思います。でもめんどくさいよね……)
まとめ
これらの道具や工具は、必ず必要なわけではありません。
ですが、3Dプリンターを扱ううえで、これ買ってよけばよかったと思うことはよくあります。
比較的安価なものを紹介してみましたので、3Dプリンターを購入するついでに買ってみてはいかがでしょうか。
またおすすめのものがあれば、追記したり、別記事で書いていこうと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございます!
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